虫刺されスプレー

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献血の不足を打開するために開発された虫除けスプレー。
蚊除けと思いきや、実は蚊に刺されるというもの。
血を吸った後は、施設に戻ってくるように訓練をほどこしている。

配属されて間もない新人研究員が首を傾げていた。
蚊が集めた血をどう振り分けるのかと。
少量の血液を損なうことなく、型がわかる検査機器で調べるのだと先輩が教えてくれた。
「ちょっとついてこい」と防護服をつけて連れられたのは、よそで吸血を終えた蚊が飛ぶ通路。
「あれを見てみろ」と促されて見ると、蚊がまっすぐ並んで飛んでいた。
通路の端に沿って、一直線に。
「あれはA型だ。不思議と、吸血した血液型によって性格が変わる」
外に面する入り口近くで、他の蚊の周りを忙しく飛び回り、指示を出している蚊がいた。
それをみつめていると、先輩が教えてくれた。
「あれはAA型だ。あの蚊は何型を吸血したかわかるらしい。見立てと検査結果はいつも同じだ」
SF
公開:18/08/09 19:13
更新:18/08/09 19:13
スクー

富田京子

400文字に収めることと、思いついたアイデアを形にするむずかしさに苦戦しております。
くすりと笑って頂けたら、幸いです。
よろしくお願いいたします。

画像をアップロードするのを失敗しまくりました_:(´ཀ`」 ∠):
いまだに、使いこなせておりません。
携帯を壊して、しばらくこれませんでした。
すみませんm(_ _)m

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