震える右手

最近、右手が震えるようになった

右手をぎゅっと握ってると震えない
だから、字を書くことなんか問題なくできる
でも、ふと何気に右手をみるとプルプルと震えている

病院で相談もしてみたが
「汗のかきすぎでミネラル不足じゃないですか？」
と、先生に言われた
でも、これが冬場でもなるんですよねと言おうとして止めた

数年が経ったある日
ペンを持ってぼーっとしていたら、右手が勝手に何かを書いてる
それは、女性の横顔だった
この場合、描いているといった方が正確だろう
俺の右手は、器用に紙の上にペンを走らせていた
”自動書記”という言葉が浮かんだ
霊的現象でこのようなことが起こると何かで読んだ気がする

横顔が完成するに従い誰だか分かった
母の横顔だった

そういえば、亡くなった父が脳梗塞の後遺症で右手に震え有ったことを思い出した

「たまには実家に帰れ」
と言うメッセージなのだろうか？