63. 因果応報

俺は人を二人殺してしまった。愛してた前の彼女とその彼氏。
感情が押さえられなくて首を絞めバラバラに。
流石に情状酌量が認められず死刑が確定し数年後には刑が執行された。
気がつくと地獄の入り口で閻魔様が待っていた。
そこで俺は思いっきり演技をした。
『本意ではなかったんです。彼女のことを愛するあまり…』
閻魔様は信じるとも信じないともいう表情で、ただ生まれ変わらせてやると言ってくれた。
ヤッタ！閻魔様なんてチョロいぜ！
そう思った次の瞬間俺は何かの幼虫になったらしく気がつくと土の中に居た。
7年後地上に出るように言われ久しぶりの人間界にうぇ～い！
またやりたい放題しようと思ってのそのそ出たらそこは7月の真夏の日本だった。暑い…。
『ミーンミンミン…』
俺はもしかしてセミ？
と思った次の瞬間虫取り網に捕まり、まだセミの扱いに慣れてない小さい子供に羽根をもがれて地面に落ち、踏まれて意識を失った。