甘い香り

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調査船は緑で覆われた美しい星に着陸した。

「隊長、向こうに建造物が見えます」
森の中に一軒の青い家が建っているのが見えた。
「どうやら知的生命体がいるようだな」
俺たちは甘い香りが漂う草花を掻き分け、近づいていった。
ノックしてみるが留守のようだ。
「ドアに鍵はかかってません」
「では、中で待つことにしよう」
家の中からは、強烈な甘い香りがした。
テーブルに置かれた旨そうな果実から発しているようだ。
甘い香りに誘われて隊員の一人がそれに触れた。
「隊長、この果実は机に癒着しています!」
果実だけではない。机そのものも床と一体化していた。
おかしいぞと思った時はもう手遅れだった。床から粘着質の液体が溢れ出し、俺たちは一歩も動けなくなった。

しばらくすると、ドスン、ドスン、という大きな地響きが聞こえた。
俺たちの居る家は何かに持ち上げられ、窓の外からは巨大な眼がこちらを覗き込んでいた──。
SF
公開:18/08/06 12:49
更新:18/09/17 16:14
北オーストリアの農家

渋谷獏( 東京にいるけっどカンサイジ〜ン♪ )

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