晴れ、所によりファフロツキーズ

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一年に一度、雨でも雪でもないモノが降る日があり、「ファフロツキーズ日」と呼ばれている。
そして、今年もその日を明日に控えていた。

翌早朝、河川敷には沢山の釣人が集まっていた。
毎年この日は、空釣を楽しむ人々でごった返す。
「来た!」
双眼鏡を覗いていた一人が指差し叫んだ。
その先を見やると、晴れ間に似つかわしくない灰色の雲が流れてきていた。

真上に雲が来た時、釣人達は一斉に空へ向かって竿を振った。
「ヒット!」
ある釣人が叫ぶと、竿を地面に向けて引っ張り魚を釣り降ろした。
やがて我も続かんとばかりに、次々と竿を引っ張る人が現れる。
傍から見ると魚が雨のように降っているように見え、今やファフロツキーズ日の風物詩となっている。

雲が消え空釣が終了すると、釣人達は急いでその場を離れた。
大物に引っ張られ取られてしまった竿が降ってくる為である。
これもまた、風物詩の一つとなっている。
ファンタジー
公開:18/08/07 09:30

goppe

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