膿禍ヲ封ジル者

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バキバキと木を薙ぎ倒しながら膿禍が男を追っていた。一定の距離を保ちながら森を駆けていた男は不意に立ち止まり膿禍を正面から見据えた。男は不敵に笑い、右手で正方形の額縁を投げた。
シャリーン!
軽やかな音と共に膿禍が額縁の中に収まった。額縁を破壊しようと膿禍が暴れた。男は続けざまに三発青い光を放つと、膿禍の体に真四角の穴が三つ穿たれた。膿禍の咆哮と共に緑色の体液が森の中に飛び散った。男は緑の枝伸惧を取り出しパレットになぞると、取り出した絵筆の先に乗せて、それを口元に寄せ、ふっと息を吹きかけた。緑の枝伸惧が木の枝のように膿禍に絡みついた。
さらに黄色の獲膿惧を吹きつけると、細かく散った黄色の粒の魔力により膿禍は体を震わせ、やがて永遠に動きを止めた。




闇の中で何かが蠢いた。
「北オーストリアの膿禍がやられたか」
「なに、奴は我らオーストリアの膿禍四天王の中で最弱」
「次は南の私が行こう…」
ファンタジー
公開:18/07/31 23:18
更新:18/08/01 23:09
絶賛迷走中!

のりてるぴか( ちばけん )

月の音色リスナーです。
ようやく300作に到達しました。ここまで続けられたのは、田丸先生と、大原さやかさんと、ここで出会えた皆さんのおかげです。月の文学館は通算24回採用。これからも楽しいお話を作っていきます。皆さんよろしくお願いします。

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