恐怖のVR

0
51

その日、私はレンタルビデオ店で「VRお試しできます」という看板を見つけた。
暑い夏の日、ホラー映画をVRで見て、少しでも涼を取ろうと言うレンタルビデオ店ならではのイベントだ。
VRに興味のあった私。どんなものかと設置コーナーに足を向ける。
私はそこで身の毛もよだつものを見た。

シャツが透けるほどに汗をかいた太ったおじさんが、汗もそのままにVR機を頭にセットし、一人騒いでいたのだ。
それは周りから嘲笑の的であった。
しかしVRに熱中しているおじさんはそれに気付かない。
危ない危ない…もう少しで私もああなるところだった。

私がそう思っているとおじさんはVR機を頭から外し、どこかに行ってしまった。
VR機を見る。若干の湿り気がある。
それなのにここにはタオルはおろか、ウェットティッシュすら置いていない。
あのおじさんの汗を吸ったこのVR機をそのまま被れというのか!?
私の全身に鳥肌が立った。
公開:18/07/31 18:53

コメントはありません

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容