向日葵の丘で待つ君

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砂を喰む。
口内に広がる微かな苦味とざらついた触感。
飲み込むことなど到底できはしない。
「吐き出しちゃえばいいのに」
隣に君がいれば、そういったのだろうか。
「簡単に言うなよ。僕等は君達ほど自由でないのさ」
無かったことにして生きられるほど簡単では無く、飲み込んだまま生きられるほど豪胆でもなかった。

ずぶり、ずぶりと身体ごと沈みこんでいくような現状にもがきながらも、どこか他人事のように傍観している自分がいる。
そうして君は、中途半端な僕を微笑うのだ。
「馬鹿ね。忘れてしまえば楽なのに、吐き出してしまえば、いくらでも見ないふりができたのに」
そう言って笑う君は、今年もあの丘の上で愛しい太陽を見上げ続けているのだろうか?
「君も馬鹿だね。吐き出すことができないって、君が一番わかっていただろ?」
太陽に焦がれる君が、いつまで経っても僕の中から消えることはない。
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公開:18/08/02 11:07

mono

思いつくまま、気の向くまま。
自分の頭の中から文字がこぼれ落ちてしまわないように、キーボードを叩いて整理整頓するのです。

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