イメチェンのこぎり
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死んだ獣の肉塊を冷凍庫から取り出すと、僕はそれを手際よく切り分け、ミンサーにかける。獣の肉はミンチされ、生きた野菜を、同じようにフードプロセッサーにかけ、みじん切りにした。みじんになった生きた野菜は死んだ肉と混ぜ合わされ、小分けにされ、袋詰めのまま火に焼かれる。
「はい、お待たせ。死んだ獣の肉と生きた野菜の餃子」
「えーやだぁ。何それ」
女は嫌だぁと言いながら、おいしいねぇと口の周りをギラつかせて餃子を貪った。
食事が終わると、女は服を脱ぎ、シャワーも浴びずにだらしなくベッドに寝転び、赤い口を開けて笑う。
「ねぇ、さっきの餃子って」
新種の獸みたいだ。
僕はベッドの下のノコギリを取り出すと獸に言った。
「美味しくイメチェンしてあげよう」
さて、明日はチャオ餃子にしようかな
「はい、お待たせ。死んだ獣の肉と生きた野菜の餃子」
「えーやだぁ。何それ」
女は嫌だぁと言いながら、おいしいねぇと口の周りをギラつかせて餃子を貪った。
食事が終わると、女は服を脱ぎ、シャワーも浴びずにだらしなくベッドに寝転び、赤い口を開けて笑う。
「ねぇ、さっきの餃子って」
新種の獸みたいだ。
僕はベッドの下のノコギリを取り出すと獸に言った。
「美味しくイメチェンしてあげよう」
さて、明日はチャオ餃子にしようかな
その他
公開:18/07/30 00:24
人間界で書いたり読んだりしてる骸骨。白むうと黒むうがいます。読書、音楽、舞台、昆虫が好き。松尾スズキと大人計画を愛する。ショートショートマガジン『ベリショーズ 』編集。そるとばたあ@ことば遊びのマネージャー。
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