日々の幸せ

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「え、今から!?」

床で寝てしまっていた私は、布団の重みで目を覚ました。

起き抜け早々、バイト終わりの彼が2本のDVDを持っているのを目にする。

おまけにテレビがつき、レコーダーの電源が入っているから、はい、確定。

こんな事がたまにある。

深夜12時。今から2本見たらいつ寝れるのか。しかも、両方私も見たかったやつ。

「明日講義は?」
「2限から」

それを聞いた私は、そろそろと彼に寄っていき、肩に頭を預ける。彼は壁に寄っていき、寄っ掛かっても大丈夫にしてくれた。私の腰に手を回す。

結局一緒に最後まで見るんだろうな。

何も考えず床で寝ても、あなたが帰ってくるのが分かってる。体を預けても受け止めてくれる。

一緒にいると無敵に幸せで強くなれて、だけど甘えんぼな弱い自分にもなる。

そんな自分もひっくるめて、まるごとあなたが好きだなあ、そう思うんだ。
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公開:18/07/31 00:18
更新:20/11/11 23:06

綿津実

自然と暮らす。
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