渇き

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怪しげに光る白い蜜がぽたぽたと天井から滴り落ちた。
なぜかそれが美味しいものだとわかる。
それが少し手を伸ばせば届く。だが実際には動けぬ状況。
それが欲しくて舌を伸ばす、頼りなくだらっとした舌を
ぴんと伸ばし、それを欲する。
みず、みず、みず、みず。
蒸気が身体からほとばしり、その身を焼け焦がす。
ここは、常闇。なにもありえぬ間。
そこに一筋の光の水は、彼の儚い蜃気楼。
ホラー
公開:18/07/29 01:33

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