海釣り
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ある夜、友人に連れられ、海釣りに出掛けた。
こんなに暗くてちゃんと釣れるのか?と訊ねると友人は
「海釣りは夜が一番なんだよ。」
と笑顔で答えるのだった。
「落ちないよう気をつけろよ。」
真夜中の桟橋は海と同じ色に染まっていた。
「餌はこれを使う。」
友人は釣り糸に輝く結晶を結びつけ、水面へ投げ入れた。
水中であれが反射して魚が寄ってくるといった類の擬似餌なのだろう。
おれも結晶を投げ入れた。
真夜中の海はとても静かで、私達の声と波の音だけが響いていた。
「おい、引いてるぞ!」
気が付くと銀色の光が竿をぐいぐい引っ張っている。大物だ。
「よし、一気に引っ張れ!」
言われるがまま一気に引き上げた。
激しい水飛沫を上げ、光り輝くそれは、そのまま夜空へ飛んで行ってしまった。
「ああ、逃げられちまったな。気にするな。よくあることだ。」
空と海には星がきらきらと瞬いて、幻想的な夜だった。
こんなに暗くてちゃんと釣れるのか?と訊ねると友人は
「海釣りは夜が一番なんだよ。」
と笑顔で答えるのだった。
「落ちないよう気をつけろよ。」
真夜中の桟橋は海と同じ色に染まっていた。
「餌はこれを使う。」
友人は釣り糸に輝く結晶を結びつけ、水面へ投げ入れた。
水中であれが反射して魚が寄ってくるといった類の擬似餌なのだろう。
おれも結晶を投げ入れた。
真夜中の海はとても静かで、私達の声と波の音だけが響いていた。
「おい、引いてるぞ!」
気が付くと銀色の光が竿をぐいぐい引っ張っている。大物だ。
「よし、一気に引っ張れ!」
言われるがまま一気に引き上げた。
激しい水飛沫を上げ、光り輝くそれは、そのまま夜空へ飛んで行ってしまった。
「ああ、逃げられちまったな。気にするな。よくあることだ。」
空と海には星がきらきらと瞬いて、幻想的な夜だった。
ファンタジー
公開:18/05/18 11:57
更新:18/05/23 11:37
更新:18/05/23 11:37
登場することが趣味です。
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