海に消ゆ。

1
101

私は海に消えたい。母なる海に還りたい。
鮫に喰まれ、海の藻屑となって小魚に喰まれ、微生物に喰まれ海に消えたい。
そして私は地球に包まれ地球の愛を感じるのだ。そして地球とともに幾世の時を越え地球最後の時を共に迎えたい。地球最後の時には何が見えるだろうか。
きっとその頃には既に海はない。地球の最後が凍結ではなく四散になるのなら地球とともに私も宇宙に身を委ねよう。しかし宇宙も宇宙とは言えなくなっているかもしれない。ならばその時の空間と時間に身を委ねるまで。
私と志をともにしたいと思った情念や魂とともに永遠に彷徨うのだ。
そしてまるで止まったかのような気の長くなるような時を越え、きっといつかまた地球に舞い戻るだろう。そして母なる海へと帰ってくるのだ。
ああ、懐かしき青!

きっと永遠の中の一瞬とはそういうものだ。
きっと永遠の中の一瞬とはそういうものだ。
公開:18/05/16 18:22

ひさみん

ショートショートというよりも短編小説、掌編小説という感じになってしまうかもしれません。
自分のペースでやっていこうと思っております。
ショートショート・ガーデンにアクセスする頻度は高くありません。
1回のアクセスで多くても10作品見るかどうかです。すみません。

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容