学校の怪段

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高台にある学校へは、「九十九段」しかないこの階段をのぼって行く。
学校の七不思議のひとつに、数えながら階段をのぼって行くとちょうど「百段」になることがあり、数え終えると神隠しに逢うという話がある──。

私はそんなの気にしない。いつもこの階段を数えながらのぼってるけど、何度数えても九十九段しかないし。よくある作り話だよ。
「ほら今日もちゃーんと、九十六、九十七、九十八、あれれ、九十九?」
もう一段ある──。

「あははは。きっとどこかで数え間違えたのね」
いや、ちゃんと数えてのぼった。私は不吉なものを感じ、あと戻りしようと後ろを向くと、頂上の「百段目」の方から明らかに人間ではない野太い声が聞こえた。
「いや、数え間違ってないよ」

ぞっとして前を向いた。誰も居なかった。
そして、九十九段目に居たはずの私は、いつの間にか頂上に着いていた。
やっぱり最初から「百段目」なんてなかったんだ──。
ホラー
公開:18/05/16 17:49
更新:18/05/30 12:06

渋谷獏( 東京 )

渋谷獏(しぶたに・ばく)と申します。
https://twitter.com/ShaTapirus

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