拾ってください
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朝シャンして満員電車に揺られて仕事してランチして合コンして家に帰ってシャワーを浴びる。そんな日常に疲れてしまった。子猫のように段ボールに入っていたら優しい人が拾ってくれないか。そう思って、道端で段ボールに入ってみた。
誰も拾ってくれない。みんな、横目で私を見る。中にはじろじろと見ていく人もいるけれど、声をかけてはくれない。
そうか、「拾ってください」の紙が無いからいけないのだ。私は大きな字で
拾 っ て く だ さ い
と書いた看板を立てかけた。しかしやはり誰も声をかけてくれない。いや却って以前より避けられているような気がした。なぜ?
そうか、見た目か。見た目が猫じゃないからダメなのだ。そこで私は猫の着ぐるみを着て座ってみることにした。座り方も猫に見えるように工夫した。それでも誰も拾ってくれない。諦めかけた時、
「はい」
お兄さんが落ちていた1円玉を拾ってくれた。
いや違う
誰も拾ってくれない。みんな、横目で私を見る。中にはじろじろと見ていく人もいるけれど、声をかけてはくれない。
そうか、「拾ってください」の紙が無いからいけないのだ。私は大きな字で
拾 っ て く だ さ い
と書いた看板を立てかけた。しかしやはり誰も声をかけてくれない。いや却って以前より避けられているような気がした。なぜ?
そうか、見た目か。見た目が猫じゃないからダメなのだ。そこで私は猫の着ぐるみを着て座ってみることにした。座り方も猫に見えるように工夫した。それでも誰も拾ってくれない。諦めかけた時、
「はい」
お兄さんが落ちていた1円玉を拾ってくれた。
いや違う
その他
公開:18/05/16 16:55
文章を書くのが大好きです。
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