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人混みの中を歩く際、クッションを抱えて街中に繰り出す人の割合はそう低くない。
ぶつかりそうになると素早くクッションを構えて防御したり、自慢するように積極的に突き出してみたり、人によってその扱い方は違う。
そんな中、一際大きなクッションを五つも六つも抱え担いで歩く人がいた。
他人との衝突と不慮の事故に気を払うように周りを見つつ、ふうふう言いながら歩いている。
そんなに抱えていては逆に歩き辛いんじゃないか。
と心配して見ていると、余所見をしながら歩いてきた身軽な人と正面からどすんとぶつかった。
たったそれだけの衝撃で、その人を守っていたクッションは全て破裂してしまった。
見た目よりも大分脆い質だったのだ。
その人はひび割れた体を隠すように縮こまり、人混みを抜けて走り去っていった。
多分あの人がこの混雑した道を歩く事はもう二度とないのだろうなと思いながら、僕は自分のクッションを抱きしめた。
ぶつかりそうになると素早くクッションを構えて防御したり、自慢するように積極的に突き出してみたり、人によってその扱い方は違う。
そんな中、一際大きなクッションを五つも六つも抱え担いで歩く人がいた。
他人との衝突と不慮の事故に気を払うように周りを見つつ、ふうふう言いながら歩いている。
そんなに抱えていては逆に歩き辛いんじゃないか。
と心配して見ていると、余所見をしながら歩いてきた身軽な人と正面からどすんとぶつかった。
たったそれだけの衝撃で、その人を守っていたクッションは全て破裂してしまった。
見た目よりも大分脆い質だったのだ。
その人はひび割れた体を隠すように縮こまり、人混みを抜けて走り去っていった。
多分あの人がこの混雑した道を歩く事はもう二度とないのだろうなと思いながら、僕は自分のクッションを抱きしめた。
その他
公開:18/05/14 21:22
色々疲れたのでお休み中。ここは跡地になりました。
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※小説の表紙はフリーの写真素材配布サイト「写真AC」よりお借りしてます。
https://www.photo-ac.com/
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