夢の彼女

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僕の彼女は美人で性格も良い素敵な人だ。
そんな彼女と僕は来月結婚する。まるで夢のようだ。
そう話すと彼女は嬉しそうに微笑む。
「そう思ってくれて本当に嬉しいわ。だって現実は辛くて全部忘れたいものでしょう?
夢は大切だから、全部覚えていたいじゃない。
だから私思うの。寝ている間に見る夢って本当に夢の世界なのかな?
さっきも言ったように辛い現実は誰だって忘れたいものでしょう。あれこそ現実の世界じゃないかって。だって寝ている時に見ている夢ってほとんど忘れるじゃない」
成程。一理ある。
「逆に今、私達がいるこの世界が夢だとしたら、夢はなりたいもの、やりたいことを叶えるためのものだから覚えていると思うの」
面白い仮説だ。
なら、僕は素敵な彼女とずっと幸せに暮らしたい。そんな夢を見る。
「ありがとう。私もあなたと幸せな夢を見るわ」
抱き合う僕ら。
そして願う。この夢が悪夢に変わらないように、と。
公開:18/05/12 19:10

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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