天文夜想曲

耳を澄まして聞いてごらん。
夜が歌を歌ってる。
誰もいない静かな浜辺で、
空を見上げて聞いてごらん。

機械仕掛けの星空が
ゆっくり動いて回ってる
星の形の歯車が
海に弾けて音を出す。

力を抜いて聞いてごらん。
どうせ明日もいいことないさ。
心を緩めて一休み。
誰があなたを責められる？

ディスクにも似た天文盤は、
遠い過去への幻燈模様。
彩豊かな思い出は、
手を伸ばしても届かない。

あなたはきっと涙する。
忘れていたあなた自身に。
でも朝になったらさようなら。
夢は夜見るものだから。

続きを見たけりゃブラジルへ。
南の海では夜だから。
1日かけて夜は歌う。
あなたの心は夜に咲く。

耳を澄まして聞いてごらん。
忘れられたあなたの声を。
機械仕掛けの天文盤が
海辺で歌を歌います。

あなただけの、子守唄。