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雲間に月光が朧に射し、この夜を円く包み込む。

実を言えば泣きたい夜だった。

唇を噛み締め、目を見開いて、必死に涙を堪えていた夜だった。

でも、雲に隠れていた月が姿を現した頃、月明かりを背負った彼が夜冷えしたこの身をぎこちなく、そっと抱き寄せてくれたからわたしは、嬉しくて泣きたいのだ。
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公開:18/05/13 08:33

きざはし

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