語らい

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父を見送った。日本人男性のほぼ平均寿命である80歳で逝った。そして、長兄である私は突然の大役『喪主』となった。
たった2日の大役だが、超多忙を極め、寝る間もなく、業務に追われる。一番の大仕事は『喪主の挨拶』。原稿書きから始まり、12時間後の発表までに仕上げ暗記しなければならない。
昼寝真っ最中の次兄を羨ましく横目で見ながら書き上げる。
1日目と2日目と内容が違う方がカッコいいのではないかと思い、カッコつけの方へシフトするが、妙案が浮かばない。今日のことだけをやろうと決め、明日の事は忘れた。
まずは父との思い出を書き出してみる。3つくらいしかない。焦る。父の経歴を語ることにし、書き出してみる。何もない。
“息子としてどうよ”と、自己嫌悪に陥るが、父が一番悪いのだと思い始め復活。しかし、故人を責めても虚しだけで、なんら解決にはならない。
こんな父との語らいを生前にしたかったものだ。
その他
公開:18/05/11 18:04

まりたま

いつか絵本を1冊出せたら...
そう思いながら書いてます。
少しだけホッコリしていただければ嬉しいです。
でも、たまにブラックも書きますけど。

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