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「佐藤くんが、タイムマシンに乗って10年前のご両親に会いにいったらしいの」
クラスメイトの女の子が心配そうに話しかけてきた。
「ええ、マジかよ⋯⋯」
この頃、ぼくらのあいだでは「無許可のタイムトラベル」をするのが流行っていた。
ホントは許可を得て、国の厳重な管理の下でしか過去や未来には行けないんだけど、法を破るのが却ってスリルだった。
ぼくも一度だけ自分の子どもの頃に行った事があるけど、帰ってきたら飼い犬のジョンの色が「白から焦げ茶」に変わってたのをみて、もう二度とタイムトラベルは止めようと思ったものだ。
「ヘタに両親なんかに会ったりしたら、自分の未来が変わる危険もあるって話だぜ」
本当に心配しているらしく、彼女の表情は今にも泣き出しそうだ。
「大丈夫かな、鈴木くん⋯⋯」
クラスメイトの女の子が心配そうに話しかけてきた。
「ええ、マジかよ⋯⋯」
この頃、ぼくらのあいだでは「無許可のタイムトラベル」をするのが流行っていた。
ホントは許可を得て、国の厳重な管理の下でしか過去や未来には行けないんだけど、法を破るのが却ってスリルだった。
ぼくも一度だけ自分の子どもの頃に行った事があるけど、帰ってきたら飼い犬のジョンの色が「白から焦げ茶」に変わってたのをみて、もう二度とタイムトラベルは止めようと思ったものだ。
「ヘタに両親なんかに会ったりしたら、自分の未来が変わる危険もあるって話だぜ」
本当に心配しているらしく、彼女の表情は今にも泣き出しそうだ。
「大丈夫かな、鈴木くん⋯⋯」
SF
公開:18/05/11 16:33
更新:18/09/17 15:43
更新:18/09/17 15:43
(੭∴ω∴)੭ 渋谷獏(しぶたに・ばく)と申します。 小説・漫画・写真・画集などを制作し、Amazonで電子書籍として販売しています。ショートショートマガジン『ベリショーズ』の編集とデザイン担当。
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