海の男

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彼女は彼を待ち続けている。彼との再会が近付くにつれ、彼女の心は激しく波打っている。
彼が旅立ってから3ヶ月。
仕事とは分かっているけど不安が募っていた。彼は無骨だが、身体も心も大きな人だ。きっと言い寄ってくる女性も多いだろう。

彼は脇目も振らず、彼女の元に向かっている。
彼女は全てを包み込んでくれる。仕事で離れ離れになってしまう事が多いが、優しく迎え入れてくれる。
きっと俺の居ない間にたくさんの男が言い寄ってきているだろう。彼女は人気者なのだ。

そして二人は再会した。
しかし、それも一時のこと。彼は2週間後にはまた旅立ってしまうからだ。
彼女は着いていこうにも、離れる事が出来ない。
彼も仕事を簡単には辞めることが出来ない。

乗組員が彼から彼女へ荷物を降ろし、彼女の上で待つ女性と抱擁している。
海の男達が恋人と会うのを楽しみにしているように、船も港と会うのを楽しみにしているのだ。
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公開:18/05/08 19:21

WAかめ( 山の中 )

ぽやぽやと思い付いた物語を書いております。素晴らしい作者の皆様の作品を読みながら勉強中の万年初心者。よろしくお願いいたします。

マイペースに投稿再開していければ良いなぁと思ふ今日この頃。

不勉強なもので、もしどなたかの作品と似た内容を投稿してしまっていた場合はご指摘頂けますと幸いです。
 

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