悠久の侵略作戦

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近年、僕たちの住むところは急速に発展をしている。文明やなんだというものは当然のこと、長い時間をかけた作戦が功を奏し、年々領地をも拡大しつつあるのだから驚くべきことだ。
本来、領地の獲得というのはとても難しい。接している国々は、この平和な時代であっても水面下では警戒をしているし、そう簡単に奪取などできるわけはない。そんなものはどこの世界でも常識だ。
しかしそれは、正しく情報を理解している場合のことで、状況把握を誤っているのであれば、いくらでも攻め入る隙はある。僕たちからすれば、そこにつけ込まない手はなかった。
縦の繋がりを駆使すれば、近隣諸国に流れる情報を操作することなどは、造作もなかった。
この侵略作戦が完遂するころには、彼らも察するのかもしれない。地球温暖化なんてものは、最初から存在しなかったのだということを。
僕らは今日も上と協力をして、彼らの氷河へと緩やかに進攻する。
ファンタジー
公開:18/05/07 09:47
更新:18/05/10 21:08

ゆた

高野ユタというものでもあります。
幻想あたたか系、シュール系を書くのが好きです。

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