恐怖の○Ｘクイズ

早朝。男は帰宅して、自宅の玄関から忍び足でリビングのドアをそっと開けると、敷き詰めてあったペルシャ絨毯が○とＸで大きく二分割されたものに変わっていた。
ゆっくりソファーに視線を向けると妻がふんずりかえって腰を据えていた。無表情である。
その口から軽妙な口調でクイズが出題された。

「さて問題です。昨日、部長との接待で夜遅くまで飲んで酔い潰れ、部長宅で一泊し帰宅した。○かＸか？」

夫は驚愕の表情を浮かべながら絨毯の○の方へ歩き足を止めた。と同時に妻はソファーからビョンと飛び起き、夫の眼前で囁いた。

「それでいいの？昨日さぁ部長の奥さんに電話したんだけど」

夫は恐る恐るXの方に移動した。
これは妻の策略なのである。

「正解！」と同時に夫は妻の強烈なビンタで床に叩きつけられた。
夫は愛人との浮気を白状した。

男にバツがひとつ増え２になった。