海坊主

近頃、海に小綺麗な坊主が現れる。毎朝、太陽の方に向かいお経を唱えるのだ
私は、なぜそんな事をしているんだと坊主に聞くとこう答えた
あの海坊主にありがたいお経を唱えているのです
彼らは現在、あんなイガグリ坊主頭をしていますが、昔はロン毛をなびかせるサーファーだったのです
けれども、ある時、荒っぽい波に誘拐、いや、攫われてしまいました
そして、この世を去る事に

彼らが亡くなってから数年後、彼らによく似た幽霊を見たと言う噂が流れました。それがあの海坊主だったのです
海坊主は言います
なぜ、国は僕らの身代金を払わなかったの
勿論、国も反論しました
私達は水面下で交渉した。でも、息が続かなくて交渉を諦めたのだ
それからです。あの海域に近付く船が沈没する様になったのは。きっと彼らは密かに国家転覆も考えているはずです
実を言うと私も波に誘拐されました。でも、私は人魚の肉を食べていたので。こうしてアマに