君のことを

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どうしてかな、何よりも大切だと思っていたはずなのに。

悲しみの色をした瞳で僕を見つめる君に、物哀しげに微笑んだ。

「思い出せないんだ、君のこと」

僕のその一言は君にとってきっとどんな爆弾より熾烈で、君の瞼に深い哀愁がこもる。

「仕様がないです」

無理して笑う姿を見るのが、痛くて仕様がない。
SF
公開:18/05/05 07:49

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