海の一滴
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最後の海の一滴は、盲目の人魚に
もう一度光と色と形を与えた。
しかし、海のない世界を目の当たりにした
人魚は悲しみに涙を流し、砂の上にたまり
そこに風が運んだ綿毛の先に付いた種が落ちる。
やがて種は芽吹き、光を浴びて花を咲かせ、
香りを振りまくと蜂が誘われ、蜜を味わい
花粉をまとい飛び立つが、辺りに他の花は
見つからないので蜂は泣きだす。
蜂が泣いていると人魚がやってきて覗き込む
から刺してしまう。目を刺された人魚は痛みに叫ぶ。
しかし、人魚の声は誰にも聞こえずただどこか
には届いて辺りから水が満ちた。
こうして最後の海の一滴は片目の人魚を浸して
新しい海になった。
もう一度光と色と形を与えた。
しかし、海のない世界を目の当たりにした
人魚は悲しみに涙を流し、砂の上にたまり
そこに風が運んだ綿毛の先に付いた種が落ちる。
やがて種は芽吹き、光を浴びて花を咲かせ、
香りを振りまくと蜂が誘われ、蜜を味わい
花粉をまとい飛び立つが、辺りに他の花は
見つからないので蜂は泣きだす。
蜂が泣いていると人魚がやってきて覗き込む
から刺してしまう。目を刺された人魚は痛みに叫ぶ。
しかし、人魚の声は誰にも聞こえずただどこか
には届いて辺りから水が満ちた。
こうして最後の海の一滴は片目の人魚を浸して
新しい海になった。
ファンタジー
公開:18/05/04 23:45
プチコン花の15編のひとつに
選んで頂きました。
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