もっとはやく
0
128
時計の歯車が壊れる、音。
ガラスの破片が散らばる、音。
誰に言うでもなく呟く君の、声。
君らしくもない、なんて僕が言えたもんでもなくて。
君から見えない角度で、俯く僕の肩を風が撫でる。
穏やかじゃない、仄かな潮の香り。
鼻をすする、君の小さな背中。
もっとはやく、気づけていたなら、そうしたら。
ガラスの破片が散らばる、音。
誰に言うでもなく呟く君の、声。
君らしくもない、なんて僕が言えたもんでもなくて。
君から見えない角度で、俯く僕の肩を風が撫でる。
穏やかじゃない、仄かな潮の香り。
鼻をすする、君の小さな背中。
もっとはやく、気づけていたなら、そうしたら。
ファンタジー
公開:18/05/06 09:35
コメントはありません
ログインするとコメントを投稿できます