クローン博士

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「おはようございます博士」
「うむ」
玄関先で掃除をする博士を尻目に、ぼくは研究室に向かった。

しかし研究室にも博士の姿──。
「あれっ、いつのまに部屋に入ったんです?」
「うむ」
イタズラっぽい笑顔で応える。
「お〜いお茶」
今度は博士そっくりの男がお茶を持ってきた。
これは一体?

「アハハ、効率化のためクローンを10体ほど作ったんじゃ」
「じ、じゃあ、玄関に居たのもクローン?」
「そうじゃよ。こいつが全員に指示を与えておる」
と今度はお茶を持って来た博士が応えた。
「記憶まで移植できるんですね!」
「天才じゃからな」
「そうそう」
と今度は別の二人の博士が現れて言う。
「これじゃあ、誰が本物か混乱しちゃいませんか?」
「抜かりはない。わし以外のニセモノには額に薄く、Kの文字を入れてあるんじゃ」

と、豪語する博士の額にも「K」の文字があるんだけど、本物の博士は一体どこにいるの──。
SF
公開:18/05/06 02:49
更新:18/05/30 19:24
クローン マッドサイエンティスト

渋谷獏( 東京 )

(獏・ω・) 渋谷獏(しぶたに・ばく)と申します。
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