ジュースの実

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「お兄ちゃん。あっちに生えてたジュースの実、すごくおいしかったよ」
ぼくのみっつ下の妹が、得意げな様子で近寄ってきた──。

「ふーん、ぼくも飲んでみたかったなぁ」
「小さいのと大きいのが生えてたんだけど、大きいのはお兄ちゃんに残しておいたよ」
なんて兄き思いのよくできた妹だ。
「本当かい? じゃあ、今から飲みに行こうよ!」
ぼくは妹の案内で、ジュースの実の場所まで駆けて行った。

「ほんとだ、おいしそうな色をしてるね!」
さっそくストローをさして、ひと口飲んでみる。
「こりゃおいしいや! 塩味がきいてて」
「でしょ! そばで回ってる小さいのもおいしかったよ」
ぼくはあまりの旨さに、その青い色のジュースを一気に飲み干してしまった──。

世界中が騒然となった。
突然、巨大なストローのようなものが宇宙から現れたかと思いきや、あっと言うまに地球の「海」をすっかり吸い上げてしまったのだから──。
SF
公開:18/05/02 11:36
更新:18/05/31 19:08

渋谷獏( 東京 )

(獏・ω・) 渋谷獏(しぶたに・ばく)と申します。
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