それでも決められない。

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12月31日大晦日。暑い。今年は秋が長いと言われ続け、まだ気温は下がらないとニュースも騒ぎ続け、結局そのまま大晦日になった。私はというと、半袖で紅白を観てざるそばを食べている。

地球温暖化だ、エルニーなんとかだ、専門家達が話をしているけど、私は見てしまった。それは、今年のGWの頃。例年より暑い日であったと言うが割と過ごしやすい日が続いた。「この位の季節がずっと続けばいいのに」という声があちこちから聞こえ、うちのマンションの前でも奥様達が「今がちょうどいい」と話していた。

私もそう思う。と心の中で頷いた瞬間、奥様の足元に小さく蠢く物体を見つけた。

小さな武将のような格好をしたおじさんが「もういいし、知らんし!もう知らんし!冬とかもう絶対ないし!バーカ」と泣きながら駆けていた。と、思う。

「あれ、絶対冬将軍やと思うけどな」

冷たい蕎麦をすすりながら、そんな事は誰にも言わないのである。
公開:18/05/02 00:51
更新:18/05/02 00:52

二十一 七月

にそいち なながつ

まずは100話お話を作るのが目標です。

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