貝電話
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海岸で貝殻を拾った。耳に当てると波の音がする。
どこかの海に繋がってるみたいだな…。ふと思っていると
「ぉーぃ」
波の音に混じって男の子の声が聴こえる。
「おーい」
「…もしもし?」
「うおっ!繋がった!」
貝の向こうから驚いた声。彼も繋がるとは思っていなかったらしい。
それからしばらく、貝を通して話をする日々が続いた。
大した話では無いのだが、話しているとさざ波を聴いているかのように落ち着いた。
学校が終わって話すのが普通になったある日、彼が山の方へ引っ越すことになった。
何も変わらないと思っていたが、その後貝は静かになってしまった。電波のように、波が声を伝えていたのだろうか。それとも飽きてしまったのか。
大学生になった今、思い出の貝は私のかばんのアクセサリーになっている。
廊下を歩いていると、同じ貝をつけている男性を見つけた。
「「あっ」」
あの時のさざ波が聴こえた気がした。
どこかの海に繋がってるみたいだな…。ふと思っていると
「ぉーぃ」
波の音に混じって男の子の声が聴こえる。
「おーい」
「…もしもし?」
「うおっ!繋がった!」
貝の向こうから驚いた声。彼も繋がるとは思っていなかったらしい。
それからしばらく、貝を通して話をする日々が続いた。
大した話では無いのだが、話しているとさざ波を聴いているかのように落ち着いた。
学校が終わって話すのが普通になったある日、彼が山の方へ引っ越すことになった。
何も変わらないと思っていたが、その後貝は静かになってしまった。電波のように、波が声を伝えていたのだろうか。それとも飽きてしまったのか。
大学生になった今、思い出の貝は私のかばんのアクセサリーになっている。
廊下を歩いていると、同じ貝をつけている男性を見つけた。
「「あっ」」
あの時のさざ波が聴こえた気がした。
ファンタジー
公開:18/05/01 18:52
ぽやぽやと思い付いた物語を書いております。素晴らしい作者の皆様の作品を読みながら勉強中の万年初心者。よろしくお願いいたします。
マイペースに投稿再開していければ良いなぁと思ふ今日この頃。
不勉強なもので、もしどなたかの作品と似た内容を投稿してしまっていた場合はご指摘頂けますと幸いです。
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