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私はボタンを押した。
すると彼女の首がポトッと落ちた。
あっ、すいませんと私は謝り、元通りの位置に彼女の首を戻した。
彼女は何事も無いかの様にその場を去って行った。

私はもう一度、ボタンを押した。
すると隣に座っていた黒髭の叔父さんが空高く飛んでいった。

さらに私はボタンを押した。
今度は向かいの老婆の頭がパカッと開いた。
恐る恐る見てみるとゼンマイ式の機械が入っていた。
私は試しにゼンマイを巻いてみた。
すると堰を切ったかの様に老婆のお喋りが止まらなくなった。
どうやら私は彼女のお喋りスイッチを入れてしまったようだ。
はぁ~、老婆のゼンマイが切れるまであと何時間かかるのだろう。
公開:18/04/25 22:47
更新:18/04/25 22:56

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