サーファー

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私の彼はサーファー。
筋肉質の背中、日焼けした褐色の肌に真っ白な歯が眩しいナイスガイ。
今でこそ彼の全てを手にした私だけど、彼をモノにするのは本当に大変だったわ。

ある春の日、海辺に佇む彼に私は一目惚れしてしまった。
あの手この手を使って接近を試みたけどダメだった。
自分で言うのもあれだけど、私はそこまで容姿が悪いわけではない。けれど殆ど裸みたいな水着で彼を誑かす女共には今一歩及ばなかった。
そこで、彼女たちより誠実な方法で彼に近づいてアピールするため、私はサーフィンを始めることにした。
最初は右も左もわからなかったけど、すべては彼をモノにするため。
一生懸命勉強して一流のサーファーになった私は、彼に手紙を出した。
手紙の内容を見た彼は驚きのあまり声を上げていた。
そんなに驚くことないじゃない、ネットの海には何でも落ちているのにね。

私の彼はサーファー。
未だ言葉を交わしたことはない。
ホラー
公開:18/04/26 12:30
更新:18/04/26 13:42

TAMAUSA825( 東京と神奈川 )

登場することが趣味です。

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