馬肉猫

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最近では、馬肉を新鮮に運ぶために、馬肉を一度猫に変身させるという方法が取られているようだ。

部位によって、たてがみは白猫、ロースは茶トラ、モモはグレー、ハラミは三毛…といったように、毛の色が変わるので判別がしやすい。

馬肉猫は厨房に運ばれると、そそくさとまな板の上に乗ってくる。

調理人が包丁の腹で猫の腰元を二度叩くと猫は元の馬肉の塊に姿を変える。

そうして捌かれた馬肉が店で提供されているのだ。

塩分に触れると馬肉が猫に戻ることはないので、塩や醤油をつけて食べれば問題はない。

しかし、仲間うちの会合で、食通ぶって何もつけずに馬肉を食べ続ける男がいた。

「馬刺しは何もつけないで食べるのがいちばんうめえんだよ。まあ、お前らにはわからないかー」

食べ進めていくうちに胃の中で何かが動いたような感覚がした。

げっぷが出るのかと思い、彼が口を開くと、喉の奥から「ニャー」と聞こえてきた。
その他
公開:18/04/24 02:02
更新:18/04/24 11:57

ぱせりん( 千葉 )

北海道出身です。

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