馬肉猫
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新種の寄生虫が原因で馬刺しの提供が法律で禁止されてから数ヶ月、これまでの人気が嘘のように、あっという間に馬刺しは世間から姿を消した。
しかし禁止されても食べたい人はいるもので、闇ルートで高額で取引されているという話だ。
これを聞いた私はとある企みを思いつき、こんな噂をひっそりと流すことにした。
「あの店は馬肉そっくりの味の猫、通称馬肉猫の提供を始めたらしい。しかしそれは表向きで、実際は馬肉猫なんてものは存在しない。ということは…」と。
思惑通り、噂を聞きつけた客が一人また一人と店を訪れ、馬肉猫の刺身を注文する。
「やはりこの店の馬刺しはうまい!」
「お客様、これは猫の刺身です。馬刺しではありません」
「おっと、そうだった。勿論分かっているよ」
満足気に帰っていく客を見送りながらこう思う。意外とバレないものだな。
あれは馬肉猫では無く、馬肉でもない。そこらの野良猫の肉だというのに。
しかし禁止されても食べたい人はいるもので、闇ルートで高額で取引されているという話だ。
これを聞いた私はとある企みを思いつき、こんな噂をひっそりと流すことにした。
「あの店は馬肉そっくりの味の猫、通称馬肉猫の提供を始めたらしい。しかしそれは表向きで、実際は馬肉猫なんてものは存在しない。ということは…」と。
思惑通り、噂を聞きつけた客が一人また一人と店を訪れ、馬肉猫の刺身を注文する。
「やはりこの店の馬刺しはうまい!」
「お客様、これは猫の刺身です。馬刺しではありません」
「おっと、そうだった。勿論分かっているよ」
満足気に帰っていく客を見送りながらこう思う。意外とバレないものだな。
あれは馬肉猫では無く、馬肉でもない。そこらの野良猫の肉だというのに。
ホラー
公開:18/04/24 21:27
更新:18/04/25 08:46
更新:18/04/25 08:46
馬肉猫
アニメ・マンガが好き。
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