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己は普通の娘だと、信じて疑わなかった。

あの日夕焼けの中、意識を手放すまでは。

「あの人は、私は存在すべきではないと言いました」

鉄格子越しの、見知らぬ彼の瞳が烏のそれのように光る。

「そうだとして、君は存在することをやめるのかい」

優しく問うその声に、果たしてノーと言い切れるのだろうか。
SF
公開:18/04/22 14:09

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