0
137

想い出など、こと儚きもの。

紫陽花に跳ねた水滴が飛んで、頬を濡らす。

此の場所で迎える梅雨も、もう何度目になるだろうか。

重ねる日々はちっとも優しくなどないけれど、繰り返す四季は愛した人の顔すら朧げにしてくれるから、それなりに気に入っている。

若い日の私が忘れないでと泣いている、けれど。
その他
公開:18/04/21 10:35

コメントはありません

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容