左半身だけで生きている

私は左半身だけで生きている。いい人を装い、テキパキとそつなく仕事をこなし、怒らない優しい女性だと思われている。言いたい事を言えないだけなのに。人間は人間に依存しすぎる。だから人と関わりたくない。依存から始まって、深くなるといじめに発展し、そして死を選択することだってあるんだ。自分という右半身が無いから左半身にだけに依存している私も依存者の一人。

今まで右半身に耳を傾けてはいたが、言葉にはしていない。言葉に出来るほどの語彙を持ち合わせていなかったから。今の気持ちを言葉にすることはとても大切だとわかった。辞書を片手になんとしても言葉にしたかった。そして声を出し脳に伝える。意識は自分を変えていく。努力した。努力している自分を褒めた。したことない行為。そして自分を好きになってきた。

ようやく、一つの一人の私となった。