メニューにない花

先生、私に愛を下さい。私、愛に飢えているのです
では、あなたの額に目を一つ植えておきましょう。視野が広くなり、出会いを見つけるのが楽になりますよ
一週間後
あれから経過はどうですか。出会いはありましたか
それが
何か、あったのですか
ええ、あれからしばらくして移植した目が二つに分かれ、大きな歯が伸びてきたのです
時間が経つとその歯は虫に食われボロボロになりました。でも、今度は真っ赤な鼻に変化しました
この鼻は花粉やゴミが詰まる度にハックションと粘性の強い液体を飛ばします
私は毎日が嫌になりました。こんな姿では外出も出来ませんから
それから二日後、今度は鼻が萎れ、紅色のチューリップが咲きました
けれども、その日の夜、私は自分の間違いに気付きました
どうやら、これはチューリップではなく唾木だったのです。ほら、表面にベトベトの涎が
なるほど、大変でしたね
ポキッ
あ～、また頭から首が落ちちゃった