方角のない場所

どうしたってさあ、うまくいかないことって起こるんだよな。ああああとかいいいいとか思いっきり叫んでみたいよ。ところがこの世じゃ狂人扱い。いやならとっとと逃げればいいのに、本気で退散したいとは思わないんだよなあ。もっと強烈に闘って、ぶつかってみたい。魂ごと全部。生きている感覚というのは、もう死んでもいいと思えるギリギリの状態なのかもしれない。それはきっと感動と呼ぶのにふさわしい。
まやかしみたいな夢だった。今までやりたいと思っていたことのほとんどすべてが。自己実現ならぬ他己実現。悲しいかな、死にかけてようやく気づく人間の性。自分が自分にならなくて誰が自分になる、って相田みつをが言っていたね。私に残せるものは何だろう。もうすこし考えてみるよ。もしかしたらすこしもロマンチックな感じにはならないかもしれないけれど。どろどろでもいいや。案外、今の自分は嫌いじゃないんだ。正真正銘みっともなくてさ。