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風が吹き荒れている。
どうしてそんなに怒っているのか。
そう考えながら、いや待てよ、楽しくて仕方ないのだ、と思い直した。

物事には裏と表がある。
そういいながら、物事は表裏一体なのだと得意気に話す。

矛盾とはまさにこの事だ。

矛盾が嫌だという。

でも私は矛盾が愛おしいと思う。


世の中はそもそも間違いだらけなのだ。
いや、間違えすらなく、正解そのものもないのかもしれない。

どうして?

そう私に尋ねる子供の眼は、時には私には眩しすぎて目を背けてしまいたくなる。

いつから私は世間に染まってしまったのか。染まりたくないと思いながら、染まりたいと願っていたのだろうか。

またしても矛盾だ。

風はびゅうびゅう吹いている。

楽しそうだなと私は思う。

子供に今度聞かれてたらこう答えよう。

風は楽しくて楽しくて仕方ないのだと、はしゃいでさわいでいるんだよと。
その他
公開:18/04/14 16:42

ぽえる( 高知県 )

どこか足りない。そう思いながらもつぎはぎの言葉を繋ぎ合わせてしか伝えられない。その不器用さが、その物足りなさが、そのふがいなさが、その切なさが、たまらなく愛しい。言葉っていいな。ことばっていいな。

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