運命の再会

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例えば、また君に会えたとしたら。

そのとき僕は、どんな表情で君の名を呼ぶのだろう。

そんな身も蓋もないことを眠る前にいつも考えてしまうのだと君が知れば、きっと君は嬉しそうに笑うのだろう。

そうであってほしい。

「君に話したいことが沢山あるんだ」

下りた先で、今の今まで踏み締めていた階段を振り返る。

生まれ変わって、新しい人生を十数年生きても、それでもやっぱり君を好きだなんて女々しいかな。

でも、それでも僕は。

地面から150°に上がっていく階段の先の先を仰いだ瞬間、現れたのは真っ青な顔をしてこちらに向かって落ちてくる、セーラー服の天使だった。
SF
公開:18/04/14 09:45
更新:18/04/14 09:46

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