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目が覚めた。窓から見える空には星が煌めいていた。ぼんやりと夜空を見上げて手を伸ばす。でも、ゆりかごの中で伸ばした手は星には届かない。
私の手がもっと大きかったら届くのかな?
もし、あの絵本の男の子みたいに空を飛べたら…。
「飛んでみたい?」
いきなり天井のあたりから声がした。見た事もない男の子がそこにいた。男の子はクルリとトンボ返りして、両手を腰に当てた。なんと、その男の子は空を飛んでいたのだ。
「私も飛べるの?」
「簡単だよ。おいで」
私は差し出された手に掴まった。
窓が開いて男の子と私は夜空に飛び出した。
体が軽い。
風が心地いい。
見下ろした街はキラキラ輝いてる。
月がいつもより大きく見える気がする。
空を飛ぶって不思議な感覚。
「さあ、冒険に出発だ!」
「待って。あなたは誰なの?」
「僕かい? 僕は──」
「あらあら。両手をばたばたさせて。この子は今、どんな夢を見てるのかしら」
私の手がもっと大きかったら届くのかな?
もし、あの絵本の男の子みたいに空を飛べたら…。
「飛んでみたい?」
いきなり天井のあたりから声がした。見た事もない男の子がそこにいた。男の子はクルリとトンボ返りして、両手を腰に当てた。なんと、その男の子は空を飛んでいたのだ。
「私も飛べるの?」
「簡単だよ。おいで」
私は差し出された手に掴まった。
窓が開いて男の子と私は夜空に飛び出した。
体が軽い。
風が心地いい。
見下ろした街はキラキラ輝いてる。
月がいつもより大きく見える気がする。
空を飛ぶって不思議な感覚。
「さあ、冒険に出発だ!」
「待って。あなたは誰なの?」
「僕かい? 僕は──」
「あらあら。両手をばたばたさせて。この子は今、どんな夢を見てるのかしら」
ファンタジー
公開:18/04/15 17:19
更新:20/03/18 16:22
更新:20/03/18 16:22
月の文学館
月の音色リスナーです。
ようやく300作に到達しました。ここまで続けられたのは、田丸先生と、大原さやかさんと、ここで出会えた皆さんのおかげです。月の文学館は通算24回採用。これからも楽しいお話を作っていきます。皆さんよろしくお願いします。
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