Amore trick~1番の財宝~

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「待てゴルァ!こんの盗っ人ぉぉおお!!」

「心外だな。俺は愛と財宝を頂いているだけの愛の怪盗、その名もアモーレ・ラドロー!」

「結局財宝も盗むんじゃねぇか!ヘタレ怪盗ッッ」

まるで地に星が落ちたかのように輝く街。
その灯りに影を作り、高層ビルを兎の如く軽々しく飛び越える自称・愛の怪盗、アモーレ・ラドロー。
それを追う私が馬鹿なのか?否、その考えは無意味だ。何故なら、『そんな事を考える』事自体が彼が仕掛けた罠(トリック)だからだ。
故に私はもう手遅れである。

「財宝も勿論だが、他にも手に入れる事が出来た」

「何!?他にも盗んでんのか!」

「ああ。これはどんな財宝よりも欲しくて堪らなくて、その分苦労が絶えなかった」

そして彼は突如として私の真後ろに一瞬にして降り立つ。
反応する前に後から腰に手を回され、抱きしめられる。

「なななっ…!?」



「俺にとっての財宝は君だよ…。」
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公開:18/04/13 20:00
更新:18/04/14 01:03
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