東京鉄道哀歌(とうきょうてつどうエレジー)

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──バキバキゴッ、ゴリッ!
ものすごい音と衝撃がして電車が急停車した。
──ああ。またか。今度は何分待たされるのかな。

人身事故。
最近は人様の砕けた肉や骨が、床を隔ててあるという事に何も感じなくなっている。

──東京に空は無い。と昔の詩人が言い、
──東京の人は冷たい。と今の同僚が言う。

生まれも育ちも東京の私と違い、上京してくる人々は、それなりに夢や希望を持ち東京に来ると思うのだが、なぜ土地とも人とも良くない結果になるのだろう?

『お待たせ致しました。発車致します。なお路線変更などの為、
この電車は目的地に辿り着けるとは限りませんので、ご了承下さい』

思ったよりも早く運転再開と知り、私は考えるのをやめて目を瞑る。

──目的地に辿り着けるとは限りません。

……何だか人生みたいだなぁ。
そんな事を頭の片隅で思いはしたが、深く考えたらいけない気がして、私は再び目を閉じた──。
ホラー
公開:18/04/10 23:24
更新:18/04/11 02:29

椿あやか( 猫町。 )

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