寸の君

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いっそ総てが終末を迎えたら、きっと僕等は楽になれるのだろうと今日も憎らしいほど晴れ渡る空を仰ぐ。

強い光から少しでも免れるようにと額に当てた腕はとうとう役には立たず、僕は凶暴な光に刺し殺される。

あゝ、なんなら本当に、なんて。

口にしようとして憚ったのは多分、君の笑顔が僕を呼んだから。
その他
公開:18/04/12 09:24

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