神様のおしゃれ

「あ〜暇」とある神社の神様がぼやいてる。境内にある手水舎には、猫たちが毎日水を飲みに来ており、ある猫がぽつり、「暑いから少し酸味がほしいね」と。
キラッと反応する神様。猫たちの願いを叶えあげることにしました。学者上がりの神様は妙案を思いつきました。
『ポチャン』手水舎の中に奇妙な物体が。何？と猫たち。よくよく見ると蟻です。蟻はバラバラになり“ツムギアリ”の蟻文字を作るとすぅーと姿が見えなくなりました。
戸惑う猫たち。あれ？水が酸っぱい！レモン水のような味わい。この暑さには最高の贈り物でした。
それから毎日、猫たちはお願いをし、蟻がやってきて、美味しい水を飲んでいました。
今日はお祭り。神様も忙しく猫たちの相手もしてられません。今日はこれで『ポチャン』。いつものように手水舎の中に何か落ちた。いつもとは違う薄緑色。梨？なし？『今日はなし』ってことね。
（ツムギアリは本当に酸味のある蟻です。）