コピット

『コピーロボット』
子どもの頃何かのアニメで見た。
鼻をポチって押すと自分がもう一人。
いいなぁと単純に思った。

科学は進んで今私の手の中に『それ』はある。
見出し『最新のAI搭載のコピット！』
取説『充電後スタートボタンを押せば完了。記憶は手の平から共有出来ます。』
注意点『必ず背中のタイマーをセットした後スタートボタンを押してください。強制解除は首の後ろの赤いボタンを押してください。』

タイマーは1分から最長で10年。

10年後…

私は家から一歩も出なくなった。AIは進化するから今コピットは『私』を楽しみ全てを仕切ってる。強制解除すべきだった？でも進化したといっても『あれ』は紛れもなく私なのだ。記憶も共有している。これが私の望んだ未来なのか…私はコピットを通して外の世界と辛うじて繋がっている。

『それでいいの？』

はっとして目覚める。
今は2018年
先ずは現実を楽しもう。