Fall in Love
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「きゃっ!」
「もー、また?しょうがないなあ。」
登校中、穴ぼこに落っこちた響子に向かって私は手を差し伸べた。中で尻もちをついた彼女は、顔を赤らめている。また、乙女の頬だ。惚れっぽい響子が恋に落ちた。いつものことだ。すぐ落っこちるくせに、暫くすると違う人に一目惚れをしている。…だから私は恋なんて信じない。
ある日の放課後、玄関の先で響子が穴に落ちた。
「また?」
いつも通り響子を引っ張り上げる。しかし、バランスを崩してうっかり一緒に穴に落っこちた。
「いてて…。」
這い上がろうとした時、上から声がした。
「あの、大丈夫?」
筋張った右腕。真っ白なシャツ。心地よい声。優しげな瞳。彼が起こした風が、刹那的に私の中を突き抜ける。息が詰まって声が出ない。
不本意に落ちてしまったのだ。恋に。
そして、横を見ると、乙女が頬を染めていた。
…同時に、三角関係と言う名の穴にも。
「もー、また?しょうがないなあ。」
登校中、穴ぼこに落っこちた響子に向かって私は手を差し伸べた。中で尻もちをついた彼女は、顔を赤らめている。また、乙女の頬だ。惚れっぽい響子が恋に落ちた。いつものことだ。すぐ落っこちるくせに、暫くすると違う人に一目惚れをしている。…だから私は恋なんて信じない。
ある日の放課後、玄関の先で響子が穴に落ちた。
「また?」
いつも通り響子を引っ張り上げる。しかし、バランスを崩してうっかり一緒に穴に落っこちた。
「いてて…。」
這い上がろうとした時、上から声がした。
「あの、大丈夫?」
筋張った右腕。真っ白なシャツ。心地よい声。優しげな瞳。彼が起こした風が、刹那的に私の中を突き抜ける。息が詰まって声が出ない。
不本意に落ちてしまったのだ。恋に。
そして、横を見ると、乙女が頬を染めていた。
…同時に、三角関係と言う名の穴にも。
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公開:18/04/08 01:03
結婚し、幸せになりを潜めて3年。
再び書きたくて登場。
多分そのうちまた消える。
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